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工藤 博*; 岩崎 渉*; 村主 拓也*; 齋藤 勇一; 山本 春也; 鳴海 一雅; 楢本 洋
JAERI-Review 2002-035, TIARA Annual Report 2001, p.214 - 216, 2002/11
われわれが最近行ったC及びAuクラスターによる電子分光実験について、測定系の確立と問題点,テストデータとその解釈について報告する。実験はTIARAタンデム加速器のクラスタービームラインを利用し、Ni多結晶試料から後方135に放出される電子のエネルギー測定を行った。測定系としては、クラスタービームには電流安定度に多少問題があるため、数値微分によってエネルギースペクトルを求めなければならない阻止電界型エネルギー分析器よりも静電偏向型エネルギー分析器が本実験目的に適合していることがわかった。得られたエネルギースペクトルより、0.5MeV/atomのCクラスターは等速のCに比べて15eV以下の収量が25%程度低下しており、またCより高速の1.67MeV/atomのAuクラスターは等速のAuに比べて10eV以下の収量がわずかに低下していることが見出された。このような非線形効果が特に低速電子生成に現れることは、従来報告されている2次電子の総量(電流値)の測定では得られなかった知見であり、非線形効果がクラスターとターゲット内原子との遠隔衝突に起因していることを示唆している。
齋藤 勇一; 中嶋 佳則; 鳴海 一雅; 柴田 裕実*; 伊藤 秋男*; 間嶋 拓也*; 大野 勝也ルイス*
JNC TN7200 2001-001, p.122 - 125, 2002/01
MeVエネルギークラスターイオンを照射実験に提供する場合、クラスターイオンビーム電流の標的上での正確な測定が求められる。単原子イオン照射の場合、入射イオンビーム電流は、試料からの2次電子を追い返すためのサプレッサー電極にマイナス数百ボルトの電圧をかけることにより、測定することができる。しかし、MeVクラスターイオンを照射すると、同じシステムを用いても、測定ビーム電流がターゲットの種類や照射時間により異なるという現象が観測された。これは、照射の際に、標的からの2次粒子の量などが非線形効果により単原子イオン照射の場合と大きく異なり、試料電流の正確な測定を妨げているためと予想される。そこで、炭素クラスターイオン(C1C8, 0.5MeV/atom)を標的(銅)に照射して、標的電流及び標的からの2次荷電粒子による電流を、サプレッサー電圧を変えて測定した。その結果、クラスターイオンの構成原子数が大きい方が2次電子の放出率が小さくなることがわかった。また、2次イオンは逆にそれが大きくなった。
田島 訓; 吉田 忠; 菊池 士郎*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 326, p.407 - 415, 1993/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Instruments & Instrumentation)原研タンデム加速器の入射ビームラインにおける負イオンのビーム・エミッタンスを測定するための装置を製作し、加速器に入射されるビームのエミッタンスを測定した。本装置の機器部(ハードウェア)はドイツのNTG社の製作によるものであるが、それを制御する計算機システム(ソフトウェア)は当室において開発した。測定は、それぞれ220KeVに加速されたプロトン、シリコン、酸素、ニッケルおよび沃度のイオンについて行なわれ満足すべき結果を得た。また、ビーム検出器から放出される2次電子の影響についても検討がなされて興味ある結果を得ている。
左高 正雄; 今井 誠; 山崎 泰規*; 小牧 研一郎*; 川面 澄*; 金井 保之*; 俵 博之*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 79, p.81 - 84, 1993/00
被引用回数:6 パーセンタイル:57.48(Instruments & Instrumentation)イオン原子衝突においてバイナリーピーク電子は放射線と物質との相互作用での高エネルギー2次電子であり、トラック構造、プラズマ物質等で重要である。この電子放出過程において多価イオンを入射粒子とする場合に核外電子による原子核電荷の遮蔽効果に異常性が見られた。すなわち高電離イオンによるバイナリー電子放出よりも低電離イオンによる場合の方が強度が強いことがわかった。この研究成果についてレビューする。
坂本 慶司; 池田 佳隆; 今井 剛
J. Phys., D, 22, p.1840 - 1847, 1989/00
電極からの2次電子放出機構に基づく真空中での高周波放電の数値解析を行った。この放電はマルチパクタ放電として知られ、通常解析的に取り扱われているがこれは適用範囲が限られ、電極の構造が平板でない場合、複数のマルチパクタモードが重なる場合等では解体が困難となる。そこで今回新たに数値的手法による一般的解法を開発した。これを用いることにより、従来の解析的手法では困難であった上記条件下においても正確な解を得ることが可能となり、実際のランチャー、同軸管等における放電現象の解析に適用できる。例として平行平板同軸管におけるマルチパクタ放電の計算を行い、過去の代表的な実験結果と比較した。この結果平行平板において実験と計算のよい一致が得られ、さらにn=1とn=2モードの間に新しい共鳴モードが見つかった。また、同軸型電極においては低速電子の電極表面での反射を仮定すると実験値とのよい一致が得られることがわかった。
坂本 慶司; 今井 剛; 藤井 常幸; 池田 佳隆; 三枝 幹雄; 佐川 準基*; 永島 孝
IEEE Transactions on Nuclear Science, 14, p.548 - 553, 1986/00
トカマクプラズマの低域混成波帯加熱(LHRF加熱)用真空導波管型ランチャー中での単極マルチパクタ放電について、実験的、理論的研究を行った。磁場印加中の内面銅メッキされた導波管中を2GHz帯高周波電力が伝送されるとき、導波管による高周波電力吸収と、それによる導波管側壁の大きな温度上昇を伴った放電が観測された。この結果は単極マルチパクタ放電を仮定した計算結果とよい一致を示した。なお入射電力200kwにおける最大温度上昇率は、100C/0.1秒であった。JT-60のように長いパルスRF入射が行われる場合、このような放電がおこると導波管を溶かす恐れがあるが、導波管内壁にカーボン等の2次電子放出率の小さい物質をコーティングすることにより、単極マルチパクタ放電は完全に抑えられることが明らかとなった。
池田 佳隆; 今井 剛; 廣木 成治; 藤井 常幸; 坂本 慶司; 三枝 幹雄; 佐川 準基*; 阿部 哲也; 木村 晴行; 上原 和也; et al.
JAERI-M 85-131, 28 Pages, 1985/08
JT-60LHRF加熱装置の結合系に用いる真空導波管用Cu(銅)メッキの、メッキ方法について、放出ガス、表面分析により評価し、シアン化銅溶液によるCuメッキが最適であることを明らかにした。またべーキング、Arエッチングが、Cuメッキの表面組成や2次電子放出率に与える影響を調べ、ベーキング、Arエッチング共に2次電子放出率を大巾に低減させるが、純粋なCuメッキの表面では、1以下にならないことを明らかとした。さらにCuメッキに、C(炭素)コーティングを施せば、この値を1前後にできることも明らかとした。
荻原 徳男; 新井 貴; 岸田 晴生*
JAERI-M 82-123, 23 Pages, 1982/09
JT-60など核融合をめぎしているプラズマ実験装置においては、プラズマ壁相互作用に強い関心をいだいている。本報告では、この相互作用の素過程のうち、2次電子放出率を論じる。2次電子放出率は周辺プラズマの平均温度と結びついてシースポテンシャルを決定する。2次電子放出には1次ビームがイオンの場合と電子の場合がある。プラズマ壁相互作用においては電子の方が主たる役割を演ずる。ところで、従来の測定データにはエネルギー範囲と表面状態の2点で問題がある。そこで、電子衝撃による2次電子放出率の測定装置を試作した。本報告では、試作した装置の概要と測定結果の一部について述べる。SUS304およびMoの場合とも洗浄化処理により2次放出率は減少し、一定の値におちつくことがわかった。また、どちらの場合にも、150~200keV以上1keV程度まで2次電子放出率は1を超えることがわかった。
甲斐 健師; 横谷 明徳*; 鵜飼 正敏*; 藤井 健太郎*; 渡邊 立子*; 米谷 佳晃*; 樋川 智洋; 佐藤 達彦
no journal, ,
電子による水の放射線分解過程の研究は、原子力産業に関与した研究分野や放射線治療へ適用され、更に、細胞内におけるDNA損傷の推定を行う上でも非常に重要である。本研究では、特にエネルギー付与率が高い、電子線トラックエンドの放射線最初期過程について深く理解するために、電離により生成された低速2次電子の減速過程を動力学計算した。その結果、2次電子は、電離後300 fsで親カチオンから主に10nm程度広がること示された。また、電子のエネルギーに注目すると、電離後300fsで平均エネルギーは0.7eV程度であった。更に、その際のエネルギー分布は強い非平衡状態を示し、0.1eV以下の低エネルギー成分が10以上生成されることが示された。これらの結果は、水和前電子の生成過程を理解するための新たな知見になり得る。